日曜の午後、雨上がりに見上げると都心のビルの間に、虹がでていました。 リーダーは95歳、の本から、もう一つの文章をご紹介します。 私が実際に経験した忘れられない出来事です。 最期に聞いた言葉 P50-51 聖路加国際病院に来る以前のホスピスの出来事である。 ある40代の白血病で入院してきた女性には、家に帰ってこない亭主がいた。四年前に彼女が癌を発症してから、浮気をして、次第に家に帰ってこなくなった。終末期の彼女に暴力をふるい、傷が絶えなかった。財産の揉め事も絡んでいた。市丸は、その女性から事あるごとに亭主への恨み話を聞いていた。 女性は亭主に内緒で実母と実姉に連れられて入院してきた。「主人とは絶対に二度と会わない、隠れさせて」という彼女の言葉を尊重した。現代の駆け込み寺である。 やがて亭主に発覚して脅迫電話や乱暴な侵入に遭う。 ある夜、亭主が病院にやってきた。眼つきの鋭い荒くれた男で