愛知県春日井市が実施した狂犬病の予防注射の会場で、愛犬を中型犬にかみ殺されたのは、市職員らが適切な措置を怠ったためとして、飼い主の男性が市などを相手取り、計約140万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こしたことがわかった。 厚生労働省結核感染症課は、「予防注射会場で犬がかみ殺されるトラブルは聞いたことがない」としている。 訴状によると、男性の妻が今年4月、同市総合福祉センターで行われた予防注射に、雄のヨークシャーテリア(当時2歳)を連れて行った。料金を支払う際、後ろに並んでいた、5倍の体重差がある雑種の中型犬が首にかみついて振り回し、死なせたという。 男性側は、狂犬病予防法で飼い犬に毎年1回、予防注射が義務付けられていることなどから、「市側には、犬が興奮して暴れないよう飼い主に適切な指示を与えたり誘導したりする義務があった」と主張。「家族の一員のように育ててきた愛犬を無残にかみ