ソチの冬季オリンピックが終わった。日本勢はメダルの数こそ目標に届かなかったものの、10代の若者、40歳を超えた老練らの大活躍に日本中が沸いた。 日本のメディアは、日本人の上位入賞者にはもちろんのこと、残念な成績となった選手たちにも、競技結果の感想を求めていた。 それらを聴いていて、そこに日本的とも言うべき内容が共通していると思った。 ≪家族のため、先輩のおかげ…≫ まず第一は、〈いろいろな人の支えがあり〉その支えてくれた人のため、家族のために闘ったと述べていた。あるいは、〈先輩の苦労のおかげ〉と、先輩たちが開いてきた道への敬意のことば、さらには〈仲間みんなで力を合わせてここまでくることができた〉という団結のことばが発せられていた。そこには一貫して自分以外の人々への感謝や謙虚さがあった。それも自然な感じであった。 ふつうならば、何年もなみなみならぬ努力をし、入賞できたのであるから、すこしは自