現在のAI(人工知能)は基本的に1種類のタスクしか処理できない。画像認識AIには音声認識はできないし、大量の種類の昆虫を学ばせたAIは昆虫の種類を判別できるが、魚類の種類は判別できない。ところがこうした状況が近い将来、大きく変わる可能性がある。 「1つの機械学習モデルで数百~100万種類のタスクを処理できるようにする研究が現在進んでいる。私はその研究の方向性に非常に興奮している」。そう語ったのは米グーグル(Google)のシニアフェローとしてAI開発を統括しているジェフ・ディーン(Jeff Dean)氏だ。ディーン氏は2019年7月に来日した際、記者会見でこのような見解を示した。 しかもこの機械学習モデルは、事前に学んでいないタスクに遭遇した場合でも、100万種類ある学習済みタスクとの類似性から判断して、その新規のタスクにどう対処すれば良いか判断できるのだという。 現在の機械学習の限界を突