カンファレンス会期:2月9日~11日(現地時間) 会場:米国カリフォルニア州サンフランシスコ市 San Francisco Marriott Hotel 半導体回路技術に関する世界最大の国際学会ISSCCが11日、無事に閉幕した。本レポートでは、次世代不揮発性メモリに関する開発成果の講演概要をお届けする。 ●1.6GB/sec、128Mbitの強誘電体メモリ 東芝は、1.6GB/secと極めて高速にデータを入出力でき、128Mbitと大きな記憶容量を備えた強誘電体不揮発性メモリ(FeRAM)を開発した(H. Shigaほか、講演番号27.5)。DDR2インタフェースを備えており、400MHzのクロックに対して入出力ピン当たり800Mbpsの速度でデータをやり取りする。入出力バスは×16bit構成なので、メモリ全体でのデータ転送速度は1.6GB/secとなる。 試作したメモリのダイサイズは8
●DRAMベンダーの激しいチキンレースがついに終わる? ドイツのメモリベンダーQimondaが破産手続きを申請した。これで、ほっと胸をなで下ろした人がDRAM業界には多かったはずだ。ようやく、“DRAMチキンゲーム”の勝負がついたからだ。製造量が減ることで、今年(2009年)はDRAM価格が上昇する可能性が出てきた。 DRAMベンダーは、2007年から2008年にかけてチキンゲームをやっていた。チキンゲームは、複数のクルマで、崖や互い同士に向かって走り、先にハンドルを切ったりブレーキを賭けた方が臆病者(チキン)で負けになる、あのゲームだ。DRAMベンダー各社は、2007年に大増産をして、DRAM暴落の崖っぷちに向かって走り始め、誰が先に脱落するかを競うレースをやっていた。 この増産チキンゲームは、今に始まったことではなく、これまでも繰り返されてきた。そして、この増産ゲームをチキンゲームと呼
●1個60セントを切るまでに暴落したDRAM 昨年(2008年)は、DRAMベンダーにとっての悪夢、PCエンドユーザーにとってのメモリ天国だった。史上最低と言われるDRAM暴落の結果、バルクのDDR2 DIMMは1GBで1,000円を切るレベルにまで落ち込んだ。エンドユーザーにとっては絶好のメモリ増設のチャンスとなったわけだが、喜んでばかりもいられない。 DRAMベンダーが弱ると、シュリンクによるコスト削減以外のDRAM技術革新のペースが鈍化し、それは最終的にCPUパフォーマンスの足かせとなる。実際に、DDR3メモリへの移行は、DRAM不況で読めない状況になってしまった。また、DRAMベンダーの投資が冷え込むことで、1~2年後に今度はDRAM供給不足による高値のバックラッシュが起こる可能性もある。 2008年のDRAM価格がいかに異常だったかは、その価格を見てみるとよくわかる。12月のDR
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