TVアニメ第16話まで見て、ひさしぶりに唖然とした。 赤毛の少年がライバルのように演出されているのは過剰という噂は聞いていたが、その情報から予想した展開を大きく下回っていた。 もちろん考慮すべき事情がないわけではない。この作品に限らず、トーナメント形式で試合する作品において、主人公とライバルは一度ずつしか戦えない。設定上で相手が強すぎると、練習試合すら描きにくい。そもそも、この作品において「九校戦」はひとかたまりのエピソードにすぎず、試合にそれほど話数をついやしていない。 しかし対決まで一度も戦えなくても、ライバルが格上であるかのように描く手法はいくつかある。主人公がライバルの強さを調べて確信したり、主人公が同格と認めるほどの強者を倒したり、準備段階で主人公の読みをライバルが上回っていたり、ライバルが油断も慢心もせずに試合にのぞんだり、試合中は一進一退の攻防をしたり。ところが、この作品で使