阿部 「まん延する長時間労働を、今こそ改善することはできるのでしょうか。」 新入社員が過労の末、自殺した問題が起きた大手広告会社、電通。 先月(10月)抜き打ち調査に踏み込んだのは、東京労働局の「過重労働撲滅特別対策班」。 通称「かとく」です。 「かとく」は、長時間労働の問題を専門に扱う特別チームとして、去年(2015年)4月、東京と大阪に設置されました。 大企業に狙いを絞り、強力な権限を生かして徹底的に調査。 「帳尻合わせているのが、まるまるわかる。」 悪質なケースは、刑事事件として摘発します。 和久田 「深刻化する過重労働の問題。 企業の多くが、時短勤務や休暇制度の充実など制度や理念を打ち出し、労働環境の改善を進めています。 一方で、過労死や過労自殺で労災が認められた人の数は、この10年、毎年200人前後で推移し、減っていません。」 阿部 「そこで今、過重労働への対策の切り札として期待