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ブックマーク / econ101.jp (11)

  • ノア・スミス「インターネットは断片化したがっている」(2022年12月17日)

    世の中のみんなを1つの部屋に放り込んでうまくいくわけがない 5年前,同僚の Dayv といっしょにビールを1杯やってたときのことだ.ぼくは Twitter をぐりぐりスクロールしながら,ドナルド・トランプの最新暴挙にみんなが憤慨してるのをしげしげと眺めて,こんなことを言った.「あのさ……15年前,インターネットは現実世界からの逃避先だったじゃん.いまは,現実世界の方がインターネットからの逃避先だよね.」 すると Dayv が,「それ,ツイートしなよ!」 ――で,そうした.この凡庸な所見が,ものすごくウケた.他のどのツイートよりも人気だ.ウェブのあちこちのコンテンツ工場で,これが無限に引用されつづけてる. あの他愛ない所見が,どうしてここまでたくさんの人たちに響いたんだろう? いま,インターネットから逃げ出す必要が感じられる理由は,わかりやすい.スマートフォンによって,インターネットが物理的

    ノア・スミス「インターネットは断片化したがっている」(2022年12月17日)
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    rAdio 2023/07/03
  • ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)

    [Noah Smith, “Japan’s living standards are too low,” Noahpinion, May 24, 2022] 働きづめでも報われない国 日からこんにちはこんにちは! 2週間の旅行でこっちにきてて,せっかくだから日について何か記事を書こうと思う.まずは,経済の話からはじめよう. たいていの人たちが日について最初に気づくのは,各地の都市がいかにすばらしいかってことだ.とりわけ東京は,現代の驚異だ.キレイに刈り込まれた木々に取り囲まれて,設計のしっかりしたぴかぴかのビル群がそびえたっている.レストランやお店や各種の娯楽は目眩がするほど数知れず,どれもこれもすばらしい.どこも混み合ってるけれど,それでいていつもなぜか静謐を感じさせる.そして,ほんの数分歩けば電車の駅にたどり着いて,そこからどこでも必要な場所に向かえる.他のどんな国もおよばない

    ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)
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    rAdio 2022/05/24
    『社会の平等の実現で日本はいまだに企業に大半を頼っているんだけど,そうした企業もすでに十数年にわたってその努めを果たせなくなっている』
  • ジョセフ・ヒース「ウォーク(正義に目覚めた一部の左派)は戦術・信条において裸の王様・女王様である:リベラリズムの皮を被った反自由主義」(2021年6月23日)

    ウォーク政治活動を理解する上で最も重要なのは、これは伝統的なタイプの「反自由主義」とは異なっており、「反自由主義的リベラリズム」の一種であると考えた方がよいということだ。 Joseph Heath: Woke tactics are as important as woke beliefs Woke language hides illiberal tactics in liberal aims Posted by Joseph Heath on June 23, 2021 ここ数年、進歩主義を装った反自由主義が世を覆いつつあったが、ついにアメリカリベラルたちは団結して行動を起こし始めた。リベラルたちは、「ウォーク」〔woke、社会問題に対して目覚めた(=wake)人々を指す〕の政治活動やイデオロギー的影響力の拡散を阻むために、いくつかの組織を創設したのである。〔ウォークと戦う〕リベラル

    ジョセフ・ヒース「ウォーク(正義に目覚めた一部の左派)は戦術・信条において裸の王様・女王様である:リベラリズムの皮を被った反自由主義」(2021年6月23日)
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    rAdio 2021/11/27
  • ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日)

    Posted by Joseph Heath 先週のエントリでは,現代の大学界隈に見られる多種多様なふるまいをジャーナリストたちがひとしなみに「ポリティカル・コレクトネス」の一語でくくってしまいがちだとぼやきました。「古典的な」ポリティカル・コレクトネス-たとえば言葉狩り-の問題はすっかり廃れているのですが、それとは別の困った傾向が潮流として存在することを述べたのです。今週はその続きとして、私たち(物事を分類するのが大好きなのです)が「規範的な社会学(normative sociology)」と呼んでいる、やはり少々問題がある慣習について書こうと思います。 この「規範的な社会学」というコンセプトの由来は、ロバート・ノージックが「アナーキー・国家・ユートピア」の中で軽い調子で書いたジョークです。「規範的社会学、つまり『何が問題を引き起こしている”べき”なのか』、の学問がわれわれ全員を魅了する

    ジョセフ・ヒース 「規範的な社会学(normative sociology)」の問題について (2015年6月16日)
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    rAdio 2021/07/15
  • タイラー・コーエン「この経済学者が疫学者をどう思ってるかと申しますと」(2020年4月12日)

    [Tyler Cowen, “What does this economist think of epidemiologists?” Marginal Revolution, April 12, 2020] このところ,疫学の片鱗に触れる機会がいつもよりも増えてる.理由はみなさんご承知のとおり.ぼくが触れてるのは,疫学分野のほんの隅っこでしかないのは理解してる.今回の話は,べつに疫学への不満をぶちまけるつもりで書いてるわけじゃない.経済学だって,似たような問題に苦しんでいるんだから.ただ,ぼくらに提示されてる主流の疫学モデルに見受けられる限界を少しばかり書き留めておきたい. #1. そうした疫学モデルは,短期の弾力的な変化よりも長期の弾力的な調整の方が強力だという点を十分にわかっていない.短期的には,世間の人たちは対人距離を維持するけれど,長期的には,我が身を守るのにいちばん効果的な対人距

    タイラー・コーエン「この経済学者が疫学者をどう思ってるかと申しますと」(2020年4月12日)
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    rAdio 2020/04/20
  • アレックス・タバロック「電気を権利扱いすることの帰結」(2020年3月5日)

    [Alex Tabarrok, “The Consequences of Treating Electricity as a Right,” Marginal Revolution, March 5, 2020] 貧しい国々では,電気料金が安い.あまりに安くて,「電気を1単位売るたびに電力事業はお金を損する」ほどだ.その結果として,使用量割り当てや電力不足が日常茶飯事になっている.Journal of Economic Perspective の共著論文で,Burdgess, Greenston, Ryan, Sudarshan はこう論じている――「こうした電力不足は,電気を権利として扱って私的財として扱わないことの帰結として生じる.」 電気を権利として扱うことで,安定した電力供給を誰もが受けられるようにする目的がどのように損なわれうるのだろうか? これには4段階があると稿は論じる.第

    アレックス・タバロック「電気を権利扱いすることの帰結」(2020年3月5日)
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    rAdio 2020/03/06
    好むと好まざるとに関わらず公共財の性質を帯びてしまったものは、民営化してるのに権利扱いとか、あるいは逆に大口であることで利権化とか、そういう「民」の欲に左右されるような事態から独立させないといけない。
  • ジョセフ・ヒース「ワクチン接種は集合行為問題だ」(2015年2月5日)

    Joseph Heath, “Vaccination is a collective action problem“, (In Due Course, February 5, 2015) 何週間か前、集合行為問題の理屈を理解することは多くの人にとって難しい、という投稿を書いた(ホッブズの難しいアイディア)。集合行為問題とは、人々のやりとりがよくない結果にいたるのだが、だれもそれを止める動機を持たない、という状況のことだ。 NHL選手(の間でのおたふく風邪の流行) [1] 2014年にナショナルホッケーリーグ − NHL – 選手の間で起きたおたふく風邪の流行 や トロントでの麻しんの流行で予防接種がニュースになっているので、私はこのところ毎日この問題を考えてしまう。ワクチン接種に関する議論にずっと私はイライラしているのだ。なぜかというと、みんな自分の子供にワクチン接種を受けさせない親は不合

    ジョセフ・ヒース「ワクチン接種は集合行為問題だ」(2015年2月5日)
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    rAdio 2019/05/06
  • タイラー・コーエン 「日本のテレビ番組に見る『ただ乗り問題』 ~三銃士 vs 50人の素人集団~」(2014年5月7日)

    ●Tyler Cowen, “The free rider problem as illustrated by a Japanese fencing video”(Marginal Revolution, May 7, 2014) ジェイソン・コッキー(Jason Kottke)のブログより。 日テレビ番組で、少々風変わりなフェンシングの試合が組まれた。3名のプロ選手――「三銃士」――が50人の素人集団を相手に試合を行ったのである。 正直言って、あんなに面白い展開になるなんて思いもしなかった。①素人集団が束になってかかって、三銃士があっという間にやられてしまうか、②試合が30秒を超える長期戦になって、三銃士が素人を手際よく次々と始末していくか、のどちらかになるだろうなって予想していたのだ。しかしながら、待っていた結果は何とも興味深いものだった。 50人の素人集団は、やるべきことをやらな

    タイラー・コーエン 「日本のテレビ番組に見る『ただ乗り問題』 ~三銃士 vs 50人の素人集団~」(2014年5月7日)
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    rAdio 2018/07/07
  • スコット・サムナー「政治的正しさはおろか者の考えだ」

    [Scott Sumner, “Political correctness is a stupid idea,” Money Illusion, August 27, 2017] 数週間まえにも書いた論点だけど,この主張をうらづける実証的な証拠がでてきた.ラジブ・カーンが下記のグラフを示している.これを見ると,知能テストで高いスコアをとっている人たちの方が,不人気な言葉遣いをはるかに許容しやすいのがわかる. 【▲ ムスリムの説教師がコミュニティでアメリカ憎悪を説教するのを許容する割合を語彙テストのスコア別にみたグラフ】 PC主義はエリート大学キャンパスに集中していると広く考えられているけれど,それはこれと相反している.おそらく,リベラルアーツの大学教授は,語彙テストで相当い高いスコアをとるはずだ. これはムスリムに関する質問だけに当てはまるのかどうか疑問に思う向きもあるかもしれない.ムスリ

    スコット・サムナー「政治的正しさはおろか者の考えだ」
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    rAdio 2017/08/29
    PCは最大限許容可能な範囲での表層的な共通項を予め定めておいて各自それを遵守しましょうという予防的取決めなのだから、所詮は安全第一の最大公約数。採用すること自体は革新的だったとしても、本質的には保守的。
  • マーク・ソーマ 「資本主義を守り抜くには価格システムへの『公平感』を保つことが必要だ ~災害時の『便乗値上げ』の是非を巡る議論から得られる教訓~」(2012年11月28日)

    マーク・ソーマ 「資主義を守り抜くには価格システムへの『公平感』を保つことが必要だ ~災害時の『便乗値上げ』の是非を巡る議論から得られる教訓~」(2012年11月28日) ●Mark Thoma, “Hurricane Sandy’s Lesson on Preserving Capitalism”(Economist’s View, November 28, 2012) 数週間前にFiscal Timesにコラムを寄稿したのだが、今回は以下にその一部を転載しようと思う。なぜ今になって再び取り上げる気になったかというと、その理由は2つある。一つ目の理由は、誤解を正したいと思ったからだ。どうやら私の意図がうまく伝わっていないようで、読者の多くはあのコラムを「便乗値上げ」を禁じる法律に賛意を示すものと受け取ったようだが、それは違う。価格システムを腐してやろうというつもりであのコラムを書いたわ

    マーク・ソーマ 「資本主義を守り抜くには価格システムへの『公平感』を保つことが必要だ ~災害時の『便乗値上げ』の是非を巡る議論から得られる教訓~」(2012年11月28日)
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    rAdio 2017/07/14
  • アレックス・タバロック 「格差とマネタリーエリート」(2014年1月14日)

    ●Alex Tabarrok, “Inequality and the Masters of Money”(Marginal Revolution, January 14, 2014) 「格差」と「お金」・・・じゃなくて、「格差」と「金融政策を操る首領(ドン)」が今回のテーマだ。 まず最初に取り上げるのは、ジャネット・イェレン(Janet Yellen)。イェレンと言えば、この度晴れてFRB議長に就任することになったわけだが、その結果として、現時点において世界で最もパワフルな女性 [1] 訳注;「パワフルな」=強大な政治的権力を手にしている、という意味 /史上最もパワフルな女性/現時点において(男女を含めて)世界で2番目にパワフルな存在/現時点において(男女を含めて)世界で最もパワフルな存在・・・へと上り詰めることに。どの評価が妥当であると感じるかは人それぞれだろうが、FRB議長たるイェレ

    アレックス・タバロック 「格差とマネタリーエリート」(2014年1月14日)
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    rAdio 2014/02/26
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