2011年4月、米国テキサス州で、特許侵害に関するある大きな訴訟が起こされた。 訴えられたのは、グーグルやヤフー、AOL、AT&T、そしてアカマイ・テクノロジーズなど、検索サービス大手からインターネット接続事業者、コンテンツ配信企業に至るまでの13社だ。 こうした世界のIT産業をリードする企業を訴えたのは、実は日本企業。しかも、社員わずか8人のイーパーセルというベンチャー企業だ。 無名のベンチャーが世界のトップ企業に訴訟を起こすとは、「なんと無謀な」と一笑に付す向きも多いかもしれない。 しかし、6月から本格的な訴訟手続きに入ると、8月には早速“白旗”を揚げる企業が現れる。 携帯端末「ブラックベリー」を製造するリサーチ・イン・モーション(RIM)だった。 イーパーセルはRIMと特許ライセンス契約を結び和解し、事実上の“勝利”を収めたのである。 その後も立て続けに3社と和解、ライセンス契約を結
