日米共同訓練で、米軍オスプレイからの地上給油をする陸上自衛隊員と米海兵隊員。後方にあるのは陸自の対戦車ヘリコプター=滋賀県高島市の陸自饗庭野演習場で2019年12月5日、町田徳丈撮影 沖縄県・尖閣諸島周辺で軍事力を増強し圧力を強める中国。ミサイル発射を繰り返す北朝鮮。日本周辺の安全保障環境が一層、厳しさを増す中で、自衛隊の任務は過密になり、大きな負担が自衛官にのしかかる。 米海兵隊員が親指を立てて合図を送る。「スタート」。米軍の輸送機オスプレイから陸上自衛隊の多用途ヘリコプターに、ホースを通じて燃料が移された。 2019年12月、紅葉が終わりに近づいた滋賀県高島市の陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場で、日米共同訓練が実施されていた。この訓練は「地上給油」と呼ばれ、日米間では初めての試みだった。 陸自の多用途ヘリは航続時間が約2時間で、東シナ海に連なる南西諸島に展開するには、燃料補給が必要な