西友は8日、10日から中国産のコメを低価格帯の国産米より約3割安い5キロ1299円で販売する、と発表した。首都圏と近郊の1都6県で10日から始める。大手スーパーでの中国産米の販売は、深刻なコメ不足で緊急輸入した平成5年以来とみられる。 背景には、東京電力福島第1原子力発電所の事故の影響で国産米の取引価格が上昇したことがあり、外食大手にも豪州産米などの導入の動きがある。輸入米の販売動向は、政府が交渉参加を表明した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の議論にも影響しそうだ。 商品名は「中国吉林米」。中国北部の吉林省産で、種類はジャポニカ種(うるち米短粒種)。玄米を輸入して、日本で精米し、首都圏と茨城、群馬、静岡の計149店で売る。 安全性について西友では「中国の倉庫と船積み時に、国の輸入制度に基づく残留農薬などの検査を行っている」(幹部)と強調。「低価格米を求めるニーズに、安心・安全なコメでこ