札幌市で1952年に白鳥一雄警部(当時36歳)が射殺された「白鳥事件」を考える集いが27日、同市中央区であった。事件前の謀議に加わり殺人ほう助罪で57年に有罪判決を受けた元北海道大学生、高安知彦さん(82)=同市西区=が講演、「白鳥事件は政治テロ。殺人事件に変わりはない。幼稚な考えで標的にしてしまい、白鳥警部やご遺族に申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪した。高安さんが公の場で事件を語るのは初めて。 高安さんは50年春に北大入学後、共産党に入党し、党が軍事路線を掲げた51年秋に地下組織に参加。白鳥警部については「無届けデモなどで警官隊を指揮し、党員で顔を知らない者はいなかった」と証言した。 事件から1年半後に逮捕。獄中で党を離れ、党の関与を全面自供し、57年に懲役3年、執行猶予3年の判決が確定した。「一緒に地下活動した仲間は良いやつ。結果的に裏切ることになる。こんなにつらいことがあるかと思っ