年末年始のお休みに読むには、トマ・ピケティ『21世紀の資本』は最適だったのではないかな。なにせ、マルクスの『資本論』には及ばないが、ケインズの『一般理論』を超える600ページの大著だからね。せっかちな人は、「はじめに」の後に、さわりの8章~10章を読むことをお勧めするよ。これだけでも150ページある。 大著を強引に6行に要約すると、次のとおり。歴史的に見て、資本から得られる収益率は、経済成長率を上回るものであり、必然的に所得や資産の格差は拡大する。こうした資本の性質によって、二つの世界大戦前には大きな格差があり、戦争による経済的、社会的な衝撃で、いったんは縮小したものの、1980年代後半から再び広が出し、いまや前時代並みとなった。大きな格差は、民主主義的な社会を不穏にし、能力主義的な価値観を損なうから、資本への累進的課税が必要とする。 今回は、言及の少ない日本の動向について、グラフの「微地
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