カナダのモントリオールで第1回京都議定書締約国会議(COP/MOP1)と気候変動枠組条約第11回締約国会合(COP11)が、2005年11月28日から12月9日まで開催されました。筆者はこの会議に12月3日から参加する機会がありました。以下、会議全体に関する報告をするとともに、特に今後の動向が注目されるアメリカ国内の状況についてレポートします。 カナダのモントリオールは、1987年にオゾン層を破壊するフロンガスを規制するモントリオール議定書が生まれた場所として有名です。地球温暖化対策でもカナダ政府は先鞭をつけており、88年には、世界各国から科学者や政策立案者約300人を招集し、地球温暖化対策に関するトロント会議を主催しています。この会議で始めて温暖化対策の必要性と温室効果ガス削減目標(2005年までに1998年と比べ世界全体で温室効果ガスを20%削減すべき:いわゆるトロント目標)が採択され