近年はムーヴメントを自社で製造するメーカーが増えてきた。しかしこれには莫大な開発コストが掛かるため、特に中小規模の時計メーカーや価格帯の低い機械式時計を扱う時計メーカーでは、外部のムーヴメントメーカーが製造したエボーシュ(半完成状態のムーヴメント)を仕入れているところがいまだ圧倒的に多い。 こうしたエボーシュの供給元として最も有名なのがスウォッチグループに属するETA社だ。 しかし、このETA社がグループ外へのエボーシュ供給量を減少すると発表。これを受けて様々な新興エボーシュメーカーが台頭。その先鞭となったのは、以前よりETA社ムーヴメントの組み立てを請け負っていたセリタ社である。 同社では、オリスの全面サポートを得て、ETA社のムーヴメントで特許の切れたもの再生産。これが、いわゆるジェネリック・ムーヴメントと呼ばれるものだ。同社では3針のキャリバー2892や2824、クロノグラフの775