今回の回答者: 那須野 洋一 富士通 ネットワークサービス事業本部 担当部長 坂本 誠 富士通 プロダクトビジネス企画本部 事業開発室プロジェクト課長 大型の製品では,いまやレイヤー3(L3)スイッチとルーターにはほとんど差がありません。同じような製品をメーカーによって「L3スイッチ」と呼んだり「ルーター」と呼んだりしています。ただ,元々は別の製品でした。 L3スイッチは組織内でサブネットの異なるネットワーク同士をつなぐために生まれました。それまで企業や大学で使われていたL2スイッチでは,サブネットが異なるネットワークを接続できません。そこで,組織内の利用を想定し,L2スイッチの技術を使いながら,限られた数のコンピュータ間の高速通信を実現したのがL3スイッチです。また,対応するプロトコルはIPのみで,インタフェースはイーサネットしか備えませんでした。 これに対してルーターは,さまざまなプロ