物質と衝突すると双方が消滅してしまう 反物質の「反ヘリウム」 とみられる物質を検出したと、スイスの欧州合同原子核研究所(CERN)が12月8日に発表しました。結果が本物であれば、 世界で初めて自然界で反物質を検出 したことになります。今回AMSで検出された可能性がある反ヘリウムは 反陽子2個と反中性子1個で構成され、重さはヘリウムとほぼ同じ です。 研究チームは、国際宇宙ステーション(ISS)に搭載されている 「アルファ磁気分光器」(AMS-02) を用いて、2011年から5年間観測。そして合計で 900億個超の粒子 を分析したところ、 数個の反ヘリウム と思われる粒子が発見されたのです。 なお、AMSは、ISSに搭載されている機器の中でも最大の科学観測装置です。ネオジム磁石が搭載されており、その強力な磁場で宇宙線を集めることができます。また2012年の時点で、電子の反粒子である陽電子の観