関東で約四百年おきに繰り返すとされるマグニチュード(M)8級の巨大地震「関東地震」が、平安時代の九世紀にも起きていた証拠となる地層を、神奈川県温泉地学研究所などのチームが二十日までに神奈川県内で確認した。 関東大震災(一九二三年)などの関東地震は、太平洋-相模湾に延びるプレート境界「相模トラフ」沿いで起きるが、平安時代など古い時代の記録は少なく、実態はよく分かっていない。温地研の萬年一剛(まんねんかずたか)主任研究員は「証拠が乏しかった発生時期を、確実に絞り込めた」としている。チームは、かつて海沿いの干潟だった低地を掘って地層を調べた。神奈川県鎌倉市や逗子市で、干潟の痕跡を含む地層を十二カ所でみつけた。