「すでに手遅れだ」と諦めの声も聞こえる少子高齢化の最先端、秋田で、少子化対策の法案が否決されてしまった。このままでは、人が消えてクマばかりが街中を闊歩することになりかねない……。現地を訪ね、ここまで少子高齢化が進んでしまった理由を聞いた。 前編記事『【なまはげより怖い…】出生率29年連続ワースト「日本一の高齢化県・秋田」で起きている「悲惨すぎる若者離れ」の現状』より続く。 「80歳お祝い金」廃止案が出たが……こうした状況は「シルバー民主主義」といわれる。有権者が高齢者ばかりのため、政治家が高齢者向けの政策を重視し、若者の意見が反映されにくくなることをいう。 冒頭で紹介した仙北市では、'23年に市議会で「80歳お祝い金の廃止案」が否決された。「80歳お祝い金」とは、満80歳になる人に5000円、満100歳になる人に10万円を支給する制度で、全国に同様の条例がある。 '23年、少子化に危機感を