中国広東省の深圳は「ハードウェアのシリコンバレー」と呼ばれ、中国にそれほど関心がない人にも広く知られるようになった。スマートフォンによる決済など、ここ数年で一気に社会に溶け込んだIT技術に実際に触れるため、大企業の経営者から大学生に至るまで様々な人が深圳を訪れるようになっている。 個人や企業単位で深圳に行って視察するだけでなく、20万円程度の料金で参加できる視察パッケージツアーも増えた。ツアーにせよ、個人での訪問にせよ、旅程は似ている。民生用ドローン世界最大手のDJIやIT大手の騰訊控股(テンセント)のような有名企業やコワーキングスペース、電気街を訪問するほか、スマートフォンによる決済やシェア自転車、無人コンビニなどを体験する流れだ。 もちろん、現地を見てその実情を知ることは重要だ。一方で、日本からの視察の一部に対しては、現地の人から批判の声が上がっているのも事実だ。批判の原因を探ると、日