この問題に対し、研究チームは物理理論に基づき、周期的な温度変化を用いる新しい調理法「周期的調理法」を開発した。この方法では、100℃の熱水と30℃の冷水に交互に2分ずつ浸す作業を8回、合計32分間かけて行う。コンピュータシミュレーションによって、この方法で白身は87~100℃と30~55℃の間を行き来する一方、黄身は理想的な67℃前後で一定に保たれることが判明した。 従来の調理法(固ゆで卵、半熟卵、低温調理)と4つの方法で比較評価を行った。ここでいう低温調理は、60~70度で約1時間温める調理法を示す。 (関連記事:物理学者が“おいしいパスタ”を作る秘訣の論文発表 チーズとコショウのパスタ「カーチョ・エ・ペペ」) 赤外分光法による分析では、この周期的調理法によって卵白は適度に固まり、卵黄は程よいクリーミーさを実現できることを示した。また、物性評価装置による硬さの測定では、固ゆで卵ほど硬くな
