The New York Times紙の6月10日(米国時間)付け記事によると,インターネット検索大手の米Googleは独占禁止法(独禁法)違反で米Microsoftを告発したが,米司法省(DOJ)は調査を拒否したという。この記事は,様々な理由から注目に値する。 まず,記事が指摘した通り,DOJはMicrosoftの独禁法違反問題に対する態度を一変させた。現在DOJはMicrosoftを擁護する側に回っており,Microsoftを追究していないのだ。次に,これも記事の指摘通り,DOJと,Microsoftによる和解条件の履行状況を監視している米連邦地方裁判所は,このGoogleの訴えを隠していた。ただし,最も重要な三つ目の理由は,記事から完全に抜け落ちているようだ。Googleの告発は軽率で根拠がなく,偽善的な行為である。 これまでの経緯を紹介しよう。Microsoftが「Windows