〈次のひらがなをカタカナにしなさい〉 (1)ばなな(2)あいすくりーむ(3)しゅーくりーむ… これは、九州北部の高校が、全校生徒を対象に実施する検定試験の実際の問題だ。この学校では高校の授業と同時に、小学1年~中学3年レベルの基礎的学力の埋め合わせを進める。 きっかけは、10年前に行った学力調査。当時の3年生に小学校の問題を解かせたところ、6割の生徒が小学3~4年レベルでつまずいていることが判明した。 「このレベルが解けない生徒は、基礎的学力を身に付ける時期に両親が離婚したり、家庭の経済状況が苦しかったりするなど、何らかの要因を抱えていることが多い」。同校教諭の加藤信介(60)は言う。 加藤の言葉をデータが裏付ける。全校生徒の約4割がひとり親家庭。低所得のため税金が免除される非課税世帯は3割超に上る。 加藤は今年、3年生が進学のため日本学生支援機構に奨学金を申請した書類を見て驚いた。 〈生
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