あらかじめ決められた時間を働いたとみなす「裁量労働制」の対象拡大などを議論する有識者検討会(座長=荒木尚志(たかし)東大教授)が26日、始まった。対象の拡大は安倍政権下の2018年に、国のずさんな調査が問題となって撤回された経緯がある。政府が撤回後にやり直した実態調査の結果からも、「裁量制が長時間労働を助長しかねない」という懸念はぬぐえていない。(岸本拓也) 裁量労働制 実際の労働時間に関係なく、あらかじめ労使が決めた時間を働いたとみなして賃金を支払う制度。みなし労働時間が1日8時間を超える分や、休日・深夜に働いた場合を除き、割増賃金は原則支払われない。弁護士やデザイナーといった19業務の「専門業務型」と、経営企画や調査を担う「企画業務型」の2種類がある。
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