不合理と後退が世界を支配する今、スティーブン・ピンカーのような筋金入りの楽観主義者に賞を授与するのは、カウンターカルチャー的な行為にすら映る。明快かつデータ豊富なエッセイで有名なこのカナダ人の認知心理学者は、スペイン・BBVA財団の「知のフロンティア賞(人文・社会科学部門)」を受賞した。 人類の過去と、とりわけ未来に対する熱いビジョンで知られる彼は、『人はどこまで合理的か』や『21世紀の啓蒙』の著者でもある。ピンカーは、こう話す。 「私が『楽観主義者』と呼ばれていることは、ジャーナリストや知識人がいかに『進歩』というものを理解できなくなっているかを示しています」 なぜ、私たちは人間の進歩を信じられないのか ──知のフロンティア賞を、以前から尊敬しているオーストラリア出身の哲学者、ピーター・シンガーと共に受賞することになりましたね。 ええ、シンガーのことは1981年に『拡大する輪』(未邦訳)
あなたが初めてコース料理を食べたのはいつだろうか。ウエディング研究家の安東徳子さんは、「披露宴を行うのは30代から40代前半のカップルが中心だが、コース料理を食べたことがないという人が増えている。廉価な会場だと9割のカップルが『ウエディング試食会で食べるのが初めて』というケースもある。経験の格差が広がっている」という――。 新郎はおもむろに両手でスープ皿を持ち上げて… 昨年、あるホテルのブライダルフェアで行われたフレンチの試食会でのことです。この日は8組のカップルが参加していました。 コース料理1品目のオードブルに続き、2品目のスープがテーブルに置かれました。白地にゴールドの模様で縁取られたボーンチャイナのスープ皿は、古くから多くのホテルやレストランで愛用されてきたテーブルウエアブランドのもの。注がれているのは透き通った琥珀色のコンソメスープ。王室御用達といわれるフランスのカトラリーブラン
日本共産党の宮本岳志議員は24日の衆院文部科学委員会で、理化学研究所が研究者の雇用期間を水増しして日本学術振興会の資金を申請し、実際には無期雇用への転換ルールから逃れるため2年半も前倒しで雇い止めした問題を追及しました。 宮本氏が取り上げたのは、文部科学大臣若手科学者賞などの受賞歴がある30代の研究者の事例です。理研は2018年、研究者の今後の任期を7年と偽り振興会の「卓越研究員」に応募。認められ振興会から資金を得ながら、研究者の通算雇用期間が10年を超え、無期転換ルールが適用される直前の今年3月末に雇い止めしました。 宮本氏は、理研が振興会に毎年度提出する事業結果報告書では任期を7~10年と記す一方、研究者に示す際は任期の欄が空白だったという研究者本人の証言を紹介。振興会は任期の具体例で最低5年は必要としているとし、任期が4年半では公募に通らないので、研究者には申請内容を隠したまま、振興
G7「成功」の陰で 先日G7サミットが広島で開催された。G7首脳らの原爆慰霊碑への献花や原爆資料館への訪問、さらにはウクライナのゼレンスキー大統領の参加などが大きな話題となった。外交的には大きな成果があったと言われる。 G7広島サミット|外務省 G7は首脳会議だけではない、様々な会合が開催されている。5月12日から14日まで、仙台では科学技術大臣の会合もあった。 G7仙台科学技術大臣会合特設サイト 4月に読売新聞などがG7科技相声明原案について報じていたが、気になることがあった。 G7科技相声明原案、中国念頭に「研究環境を不当に搾取」…軍事流用を懸念 (読売新聞) 読売新聞は自らがこれまで繰り返し報道してきた中国の千人計画と声明案を関係づける形で記事を書いている。千人計画を中国の軍事技術スパイ計画とみなす論調だ。 しかし実際のG7科技相声明では「研究環境の軍事利用への懸念」は示されているも
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