今回の毎月勤労統計は、植田日銀が金融政策判断に賃金動向を重視するスタンスを示したことに加え、当初は30年ぶりの賃上げ効果が反映される初の賃金統計公表ということで注目されていました。 しかし、実質賃金が依然として大幅マイナスとなったことで、日銀の早期政策修正を期待していた一部の市場関係者には期待外れの結果になったといえるでしょう。 とはいえ、まだ30年ぶりの賃上げ効果が十分反映されていない可能性もありますが、そもそも統計精度に限界がある毎月勤労統計でマクロ賃金の動向を把握することには限界があると思います。