高校球児が「優勝候補との対戦だが、名前負けはしたくない」と意気込みを語っていましたが、「名前負け」の使い方がどうも気になります。 「名前負け」の「正用」と「誤用」 「名前負け」という語について、『明鏡国語辞典』第三版(2021)には、以下のようにあります。 名前負け 名前がりっぱすぎて実物が劣ってみえること。「子供に聖人の名を付けるなんて、―をするよ」注意 相手の評判・名声に臆する意で使うのは誤り。「×相手が優勝校ということで名前負けしてしまった」 つまり、 フッキソウの話です。漢字では「富貴草」と書きます。{中略}こんなに立派な名前が付いている植物がほかにあまりありません。人だったら「名前負け」するとでも言われそうです。(『朝日新聞』 2002年1月9日夕刊、北海道) のように、<自分の名前に負ける>という意味で使うのが「正用」で、質問にあるような、<相手の名前に負ける>という意味で使う