昨年の東響による「第9」公演。今年の開催にあたっては医師が感染対策の監修を行い、医師と事務局長との対談を楽団のウェブページで公開している 撮影:平舘平 提供:東京交響楽団 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、ベートーヴェンの第9交響曲の季節が到来した。在京オーケストラ各団体は今秋以降、感染対策を徹底しながら演奏会を開催し、感染防止のためのノウハウを蓄積してきた。そのうえで年末恒例の第9公演についても海外アーティスト招へいを含めての実施が相次いで発表された。そこで東京で開催される今年の第9の中から注目の公演をピックアップして紹介する。 (宮嶋 極) 【読売日本交響楽団】 読売日本交響楽団は常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレが指揮台に立つ。ヴァイグレは先月19日に来日し、14日間の隔離措置を経て12月9日の定期演奏会(サントリーホール、ブルックナー交響曲第6番ほか)を指揮し、そのまま滞在を