新型コロナウイルス禍により非接触がニューノーマルとなった結果、国内でスマートフォン決済の普及が加速している。キャッシュレス推進協議会が2021年5月に発表した調査結果によれば、スマホ決済の代表格であるQRコード決済の2020年取扱高は2019年に比べて約4倍の約4兆2000億円に達した。 調査会社のMMD研究所が2021年7月に18~69歳の4万5000人に実施した調査では、52.1%がスマホ決済を「普段の支払い方法」としていた。2021年1月調査から半年で10ポイント以上増えたことになる。スマホ決済が日常の決済手段として急速に浸透し、「止められないインフラ」となっていることを色濃く示した格好だ。 だが足元では、社会インフラとしての信頼性を揺るがすトラブルが続出している。市場拡大へのブレーキとなりかねないばかりか、スマホを起点とするデジタル社会への変革が遅れる恐れすらある。 LINE Pa