初観戦より約二ヶ月。心の中の何分の一かは確実に「青赤」に染まっていた。 しかしながら、半歩退いて冷静に見てしまう自分がいるのも事実だった。 思えば東京人というのはそういうものなのかもしれない。一見すると社交的には見えるものの、実は疑い深く容易には心を開かない。いつもちょっと冷めていて、半歩退いたところから批判的に物事を見つめている。そりゃそうだ、誰にでも簡単に心を開いていては、東京では生活ができない。キャッチセールス、詐欺師、マルチ商法、新興宗教。様々なものが笑顔で近づいてきてはお金をむしり取ろうとしてくる。 そして、FC東京というチームは、東京人あるいは東京メンタリティを持った人達の集まりだ。 必然的にFC東京のゴール裏には、「半歩退いたところから見つめる」観衆が存在している。その結果、ゴール裏であっても選手に対する批判的な声を出す人がいる。 ぼくは始めてそれを聞いたときに何か違うなと思