1. 中小企業の賃金水準の実態について (1)大企業と中小企業の賃金水準 賃金の実態については、第1節で見たとおり、2007年時点において、中小企業では、正社員の平均給与が29.8万円、非正社員の平均給与が12.1万円となっており、大企業では、正社員が38.3万円、非正社員が13.4万円となっている。非正社員の平均給与については、大企業と中小企業で差が小さいが、正社員の平均給与については、大企業と中小企業でやや大きな差がある(先の第3-1-18図)。 (2)年齢階層別の賃金水準 大企業と中小企業の正社員の給与水準は、年齢階層ごとにどのように変化するのであろうか。第3-3-1図は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の再編加工により、大企業と中小企業ごとに正社員の給与水準の中央値(メディアン)を年齢階層別に算出したものであるが、これによると、大企業も中小企業も給与水準が30~34歳から50~5