ある人が、対人関係ですごく悩んでいた。 とてもとても悩んでいた。 そして、その愚痴を「相談役」である友人にこぼしていた。 よく愚痴をこぼすので、「愚痴を言う人」と呼ばれていた。 とにかく「困った人」なのだ、と、「愚痴を言う人」である彼はいう。 「困った人」は、とにかく言葉が通じず、ひとりよがりで、周りに迷惑ばかりをかけているんだ。 けれど、変に狡猾で、意見しようものならどんなしっぺ返しが来るかわからない。手の出しようがないんだ、と彼はいう。 「愚痴を言う人」から悩みを何度も聞かされていた「相談役」の友人は、その「困った人」とも友人だった。 友人同士がいがみ合っているのはつらいことだ。 それに、確かに「愚痴を言う人」の愚痴の中には、「困った人」が直すべき点もある、と思った。 あるとき、一念発起して、「相談役」の友人は、「困った人」と率直に話をした。 少し周りに怒り過ぎではないか? 周りはあな