以下、氏の論文の内容を抜粋して御紹介したい。 「終戦からしばらくの時期、吉田茂及び岸信介両首相は『日本が米国に暗黙のうちに従属するのは、一時的なものだと覚悟し、国力を蓄えたら、そうした関係を捨て去ることができるだろう』と考えていた。しかし彼らの後に続いて、首相の座に就いた人達は、そうした事を思い起こすのをもう止めてしまった。日本の新しい世代の政治家達は、自主的な対外政策とは一体何かについて想像する能力さえ失ってしまったのだ。 しかしその中で、突破口を開く事を運命づけられた政治家も確かにいた。例えば鳩山(由紀夫)政権は、中国との善隣関係確立を目指すと表明したが、すぐに米国政府に罰せられてしまった。 鳩山氏が、日米共同で地域問題解決に向けた新しいアプローチを作成できるよう、選ばれたばかりのオバマ大統領に会おうとした時の、ホワイトハウスと米国務省は、日本の首相と会う時間を割かなかった。民主党のリ