<断食のメモリーと「ケトン体」> 断食のメモリーをさらにひもとくキーワードが「ケトン体」です。 普段、私たちが食べたものは腸で吸収され、エネルギー源のブドウ糖となって全身に運ばれます。ブドウ糖は、何も食べないと通常8時間ほどで、全てなくなると言われています。 つまり、断食とはエネルギー源がゼロになる生命の危機なのです。 カラダがそのような状態になると、中性脂肪が肝臓に集まってきます。肝臓で脂肪が分解されてできるのが「ケトン体」です。このケトン体は新たなエネルギー源としてカラダのさまざまなところで働くことが分かってきました。さらにケトン体は、もう一つ重要な働きをしていることで世界中の研究者に注目されています。 「ふつう、われわれはエネルギー源としてブドウ糖を使います。 しかし、それがなくなってしまうと脳が働かなくなるので、その代替エネルギーが脂肪から作るケトン体です。 ケトン体は、酸素をそん