英国の大手エネルギー会社BPでは、エンタープライズ・アーキテクチャの運用管理／評価に「IT能力成熟度フレームワーク（IT-CMF）」を採用した結果、対策をとるべき自社の弱みが明確になり、その後の成果も把握できるようになったという。 関連トップページ： CIOの役割 ITガバナンス 英国BPに学ぶ、エンタープライズ・アーキテクチャの運用管理術 実績ある評価フレームワークを導入し、EA活用能力の向上度合いと、ITのビジネス価値を明確化する 2010/06/30 英国の大手エネルギー会社BPでは、エンタープライズ・アーキテクチャの運用管理／評価に「IT能力成熟度フレームワーク（IT-CMF）」を採用した結果、対策をとるべき自社の弱みが明確になり、その後の成果も把握できるようになったという。 英国ロンドンに本社を置く大手エネルギー会社BPは、エンタープライズ・アーキテクチャ（EA）の運用管理手法

CIO Profile 田中將介氏 1944年生まれ。東京大学経済学部卒、米国エール大学経済学修士。1968年三菱銀行入行。本店業務室長、調査部長、虎の門支店長を経て、1995年取締役就任。1996年東京三菱銀行取締役、1999年常務取締役に就任。2002年より常務取締役システムサービス部門長兼オペレーションサービス部門長兼EC推進部門長となり、現在に至る。 三菱東京フィナンシャル・グループの中核に位置する東京三菱銀行。 国際業務や財務内容で他の都銀を引き離し、我が国の金融業界をリードする同行は、早くから経営においてITの役割を重視してきた。 最近においても、最先端の手法や技術を駆使して、エンタープライズ・アーキテクチャの構築や、貿易事務のWebサービス化などに意欲的に取り組んでいる。 そんな東京三菱銀行のIT戦略について、常務取締役でシステムサービス部門長を務める田中將介氏に

米国企業IT戦略レポート～フロム・シリコンバレー 森 洋一（テクノロジーリサーチャー） シリコンバレー在住の森洋一氏による、米国企業を中心としたITビジネスとテクノロジー戦略の最新レポート。オープンソース、マイクロソフト、エンタープライズといったテーマについて現地の視点から考察していきます。 今回は、エンタープライズ・アーキテクチャーをとりまく市場について。 エンタープライズ・アーキテクチャー（EA：Enterprise Architecture）が再注目されている背景は前回述べた。今日のEAはITだけでなくビジネス領域までをカバーし、（1）ビジネス、（2）ソリューション、（3）インフォメーション、（4）テクノロジーの4つのビュー（視点）から分析が行われる。 実際に市場を形成しているEA関連製品は、対応範囲が広いこともあって、1つですべてをカバーするものはなく、1.システム構築を

米国企業IT戦略レポート～フロム・シリコンバレー 森 洋一（テクノロジーリサーチャー） シリコンバレー在住の森洋一氏による、米国企業を中心としたITビジネスとテクノロジー戦略の最新レポート。オープンソース、マイクロソフト、エンタープライズといったテーマについて現地の視点から考察していきます。 今回は、EAスイート市場の専業ベンダー3社の動きについて。 これまで「見直されるEA」と題して、「目指すはEAとSOAの融合」、「EA市場とは何か」について述べてきたが、この回ではEAスイート市場の専業ベンダーの動き、次回は大手ITベンダー動向を追ってみたい。 総合EAベンダーとして自立－IDS Scheer/ARIS まず注目する企業は、ドイツのIDS Scheer（日本法人：IDSシェアー・ジャパン）だ。 同社はアウグスト・ヴィルヘルム・シェアー（August-Wilhelm Sche

米国企業IT戦略レポート～フロム・シリコンバレー 森 洋一（テクノロジーリサーチャー） シリコンバレー在住の森洋一氏による、米国企業を中心としたITビジネスとテクノロジー戦略の最新レポート。オープンソース、マイクロソフト、エンタープライズといったテーマについて現地の視点から考察していきます。 今回は、SOAと融合するEAに注目する大手ITベンダーの動向について。 「見直されるEA」最終回では大手ITベンダー3社の動向を追ってみたい。 これまで述べてきたようにEAは今やSOAと融合し、息を吹き返した。この状況はSOAに熱中する大手ITベンダーにとっては見逃せない。 もちろん、ここで述べるIBM、マイクロソフト、サン・マイクロシステムズ以外のベンダーもEAに向けて動き出している。 アドビシステムズは2004年にQlinkを買収し、得意とするドキュメントやコンテンツと人・組織・プロセスを連動させ

エンタープライズアーキテクチャ（EA）は、ビジネスと情報システムを結びつける最新かつ最良の手法と期待されています。ビジネスにかかわる情報を自在に活用しながら、それぞれの役割においてタイムリーな意思決定を行うワークスタイルを実現するための取り組みおよび仕組みであるEAについて、可能性・将来性や今後の課題を、多角的な視点で検討したいと思います。

アーキテクチャという用語は元々建築の世界で用いられてきた用語であり、「建築術」「建築様式」「構造、構成」といった意味がある。現在では建築の世界に限らず、様々な分野でこの言葉が用いられている。 例えば、「システムアーキテクチャ」という用語はC/S（クライアント／サーバ）アーキテクチャなどの複数のコンピュータからなるシステムの構造を表すときに用いられる。一方，情報デザインの分野では、「複雑なものを明らかにするために、データにおけるパターンを組織化する人」を意味するものとして，「情報アーキテクト」という言葉が用いられている。 また、ビジネス・アーキテクチャという言葉は「ビジネスにおける概念間の一貫した構造」を指すものとして（注1）、あるいは「活動要素間の相互依存性もしくは関係性のあり方」を指すものとして用いられている（注2）。 ソフトウェア工学では「ソフトウェアアーキテクチャ」を「ソフトウェア要