「社員の持ち出しPCのセキュリティを確保したい。できればあまりコストを掛けずにシンクライアントを導入したいが,どうしたらいいか」。最近,ある企業のシステム管理者から,こういう相談を受けました。 昨年くらいからシンクライアントを再評価する機運が高まっています(関連記事)。シンクライアントの歴史は長く,筆者が最初に目にしたのは,米オラクルが「NC」(Network Computer)を提唱した10年以上前のことです。当初はシンクライアントのメリットとして,データやアプリケーションをサーバーで一括管理できるため,TCO(total cost of ownership:コンピュータ・システムの導入・運用・管理にかかるコストの総額)の低減,端末の安さが挙げられていました。ただ,PCの低価格化が進んだことで,シンクライアントの価格面のメリットは薄れました。サーバー機器の費用を含めるとと,どうしても割高