幼い子どもたちが性被害に遭う事件があとを絶ちません。どうして彼らは犯罪行為を起こすようになってしまうのか、なぜ子どもに性加害を繰り返すのか、小児性犯罪者の心理や認知の歪みを治療の中でヒアリングして再犯防止プログラムを行う、『「小児性愛」という病―それは、愛ではない』(ブックマン社) を上梓した精神保健福祉士、社会福祉士の斉藤章佳さんに話を聞きました。 ■「子どもへの性加害」をテーマとした理由 ――斉藤さんはこれまでに「性依存症」「痴漢」「万引き」についての本を出されていますが、今回「子どもへの性加害」をテーマとして取り上げたのはどうしてなのでしょう? 榎本クリニックで日本で初めて「性犯罪再犯防止プログラム」を始めたのは、約13年前アルコール依存症で通院していたMさんという人がきっかけだったんです。Mさんは3年間お酒をやめていたんですが、ある日突然クリニックに来なくなったので、再飲酒つまり「