「カラオケは『君が代』からスタートします! 基本です!」 あるとき、私は自分が経営している塾に通う、とある女子高生のこんな言葉に仰天しました。カラオケで女子高生が『君が代』を歌うだなんて聞いたことがありません。 「若者の右傾化」などがまことしやかに伝えられる中、私の身近なところにもそんな波が押し寄せてきたのか――恐る恐る『君が代』を歌うようになった経緯を聞いてみると、どうやら『君が代』を愛唱する同級生がいて、その同級生に影響されて何となく歌っているようでした。 いわゆる「軽いノリ」というやつです。おそらく本人たちはスポーツの国際大会のオープニングと同じような感じなのでしょう。 学校で教わらない その理由を聞いて安心しましたが、ネット上にあふれる情報を眺めていると、やはり不安になってしまいます。「保守」や「リベラル」が何たるか、まったく学校で教わらないなか、極端な主義主張が飛び交うネット空間