本日の日経に翻訳記事が記載されていたが、英FT紙のマーティン・ウルフ氏の論説は、最初の一文で今の憂うべき状況を端的に物語っている。 「今、世界一の大国を率いているのは危険な無学者だ。」 トランプ氏の気持ちはわからないでもない。アメリカは人もカネも出して世界の安全保障に貢献しているがほかの国はそれにタダ乗りしている。しかも一部の国は貿易黒字を貯め込んで、アメリカは双子の赤字に苦しんでいる。アメリカの中で貧しい人々がいるのは全部外国のせいだ。こういう風に言うことで、自分の支持を高めて、名誉欲を掻き立てているのだ。彼の場合さらにたちが悪いのは、実際大統領になる覚悟も意思もなかったのではないか、と思われる点だ。カネはあったから、まあたとえは悪いがドクター中松やマック赤坂氏みたいな感じで選挙戦で好き放題いうこと、そしてそれによって知名度を高めることが楽しみだったのではないか。 ところが、時代はそれを