2011年11月17日のブックマーク (2件)

  • 『コンテイジョン』 - うろおぼえ日常

    今作の淡々と地味にストーリーが進んでいく感じはリアリティたっぷりで、その説得力ある語り口が、人の脳内にある思考の種をインセプションする力のある映画だと思いました。どんな思考の種をインセプトするのかというと、目に見えないウイルスの伝播/感染力の脅威がいかにおそろしいか、ということ。近年のSARS、豚インフル、鳥インフル等で蓄積されてきたウイルスに関する自分たちがぼんやり持っている知識と、劇中で繰り広げられる“現実に新種の強毒性ウイルスが発生した場合の感染の最悪のシナリオ”が結びついて、他人事でない身に迫る恐ろしさを覚えたのでした。これまでニュースなどで大騒ぎになってるのを見ても実感は湧かず「気をつけなきゃな」程度のことを思うくらい。しかし今作ではウイルスがどのような経路や媒介物で広がっていくのかを執拗に描いていく:ゴホゴホと咳をする男が、口元を押さえた手でバスの車内の棒につかまり、支えにし、

    『コンテイジョン』 - うろおぼえ日常
  • 『コンテイジョン』 世界規模の見えない恐怖、狂える人々――。 - 1953ColdSummer

    コンテイジョン CONTAGION 2011/アメリカ G 監督:スティーヴン・ソダーバーグ  子供のころ、うわ、◯◯に触ってもうた、◯◯菌が付いてもうた、はい、タッチ! ノンノン、ぶー、バリア張った! という遊びをよくしていたものだが、餓鬼には菌類を物理的に遮断できる障壁を生成できる能力があるのか、という疑問はさて置いて、これは日的なるケガレ思想を無邪気なりに体現した、ある種のものの見方、民族性であると思うの。それが神道に基いたものであるとはよく知られているし、日人は他人の箸を使いたがらない、というのも、ややジョークに近しくした文脈で人口に膾炙しておる。  潔癖であることは悪くはないが、行き過ぎた潔癖はいじめ/差別に繋がるなどし、他人の人生をめちゃらくちゃらにしてしまう可能性、人生をめちゃらくちゃらにされた人が復讐のため殺人、とどめに火を点けて一家鏖殺をする可能性、などもこれ払拭でき