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  • トップダラー禍津が今年観た映画/2013年ベスト10&ワーストα - 1953ColdSummer

    年の瀬である。あと2日で地球が終わるなんて考えたくもないのだけれども、今年も何回も地球が終わったし、人類は滅亡した事であるし、あっ映画の話。  年末にこんな空言に戯けている間にも、皆様に於かれましてはブーブー忙殺されるがあまり頭がおかしい事になって、ラーメン屋に行き塩ラーメン一杯でドーベルマン刑事を全巻読破するまで粘ったり、そこの親父が遠回しに出て行けと詰め寄ってきて逆上、れんげで頭に一撃くれて親父をスープの出汁にした人も居るかも分からんが、2013年も終わろうといふ時にそんな気色の悪い話はやめてください。  多忙といえば今年の中頃、私も何やら駆けずり回り、三車線道路の真ん中で仰向けになって高笑いを行なうなど多忙を極めた時期もあり、また、長年愛玩していたモルモットのナム吉が天寿を全うした事もあって、少しく映画を観る段取りを付けられなかったという人情紙風船を頭に結わえ付け、ラーメン屋に行き塩

    トップダラー禍津が今年観た映画/2013年ベスト10&ワーストα - 1953ColdSummer
  • 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 喪失と再生の果て、残酷過ぎる真相 - 1953ColdSummer

    ものすごくうるさくて、ありえないほど近い EXTREMELY LOUD AND INCREDIBLY CLOSE 2012/アメリカ G 監督:スティーヴン・ダルドリー 原作:ジョナサン・サフラン・フォア 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』  その昔、出先でたまたまテレビを観たら、飛行機がビルに突き刺さって爆発しておって、すわモンティ・パイソンの新作か、新しい映画のワンシーンか何かだと思っておったら、それが正真正銘の現実の出来事だったので、たいへんびっくりした。  2001年9月11日のことであった。  この日の出来事についてはいちいち自分が語らずとも、それぞれが感情を咀嚼し、意見を交わし、饅頭をいながら茶話にしたりするなど、すでに自由闊達に語られておるのであり、それが自由闊達に語られておる以上、詩吟を吟じようが踊りを踊ろうが自由闊達なる話題となるのは否めない。  かくいうわた

  • トップダラー禍津が今年観た映画/2011年ベスト&ワースト+アルファ! - 1953ColdSummer

    はぁい! はぁい! はぁい!(口を半分開けてよだれを垂らしながら挙手)  今日は褌をキリリと締め込んで頑張ったのである。水周りの大清掃、買い出し、社会奉仕のどぶ攫え、ええと、これらを、下人に命じて自分は褌をキリリと締め込んでおっただけで、特にやることも無いので、そもそも何でこんなに周囲がバタバタしておるのかと思考を巡らせてみたところ、これはもう年の瀬が目前に迫ってきておるからであって、年の瀬、年の瀬、『Round ZERO 〜BLADE BRAVE』は相川七瀬、たはっ、おほほっ、と現実を逃避しマスターベーティングスマイル、うすら笑いを顔面に貼り付けたまま、とりあえず挙手してみた次第である。はぁい!    さてこうして挙手した以上、年末ならではの何か有意義なことをしなくてはなるまいね! と、発奮し、鏡を手刀で叩き割るなどしておったのだが、これがどうも虚しく、手も痛いし、泣けてきたのでプレイ

  • 『コンテイジョン』 世界規模の見えない恐怖、狂える人々――。 - 1953ColdSummer

    コンテイジョン CONTAGION 2011/アメリカ G 監督:スティーヴン・ソダーバーグ  子供のころ、うわ、◯◯に触ってもうた、◯◯菌が付いてもうた、はい、タッチ! ノンノン、ぶー、バリア張った! という遊びをよくしていたものだが、餓鬼には菌類を物理的に遮断できる障壁を生成できる能力があるのか、という疑問はさて置いて、これは日的なるケガレ思想を無邪気なりに体現した、ある種のものの見方、民族性であると思うの。それが神道に基いたものであるとはよく知られているし、日人は他人の箸を使いたがらない、というのも、ややジョークに近しくした文脈で人口に膾炙しておる。  潔癖であることは悪くはないが、行き過ぎた潔癖はいじめ/差別に繋がるなどし、他人の人生をめちゃらくちゃらにしてしまう可能性、人生をめちゃらくちゃらにされた人が復讐のため殺人、とどめに火を点けて一家鏖殺をする可能性、などもこれ払拭でき

  • 現代の上映禁止! 発情アニマルたちがハイソな女流作家様を蹂躙する! 『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ』 - 1953ColdSummer

    1953ColdSummer : 現代の上映禁止! 発情アニマルたちがハイソな女流作家様を蹂躙する! 『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ』 アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ  I SPIT ON YOUR GRAVE 2011/アメリカ 監督:スティーヴン・R・モンロー 主演:セーラ・バトラー  レイプ・リベンジ・ムービーの金字塔(金字塔はたくさんあります)、『悪魔のえじき』こと『発情アニマル』の、極めて志の低い幸福なるリメイク。  大都会からやって来た美人でハイソで金持ちで高学歴な女流作家様を、ど田舎の意識も低ければ頭も悪い義務教育すら終えているのか怪しい貧乏底辺労働者の田吾作どもが、見下されたという被害妄想を爆発させ欲望の赴くままに輪姦してしまうという、ある種の人間の性癖、ニーズに沿った内容……というのは今さら説明する間でもないし、はは、映画的に面白いのは輪姦されて殺されかけた

  • 45ポンドの終末世界をてくてくゾンビウォーク。 『コリン LOVE OF THE DEAD』 - 1953ColdSummer

    コリン LOVE OF THE DEAD  COLIN 2011/イギリス PG12 監督:マーク・プライス  小学生の折、下校中に、眉毛を片方剃り落とし首を斜めに傾げ、お茶碗を持って突っ立っておる人を見たことがある。  可笑しいもの、変なものには目が無い小坊のみぎりである。何か面白い人がいるなぁ、とマジマジとその人を眺めておったところ、一緒に下校していた同級生のゴリ君が、「ああいう人をじろじろ見ちゃいけないんだよ」とわたしの腕を引っ張るなどして、未練たらたら、渋々その場を立ち去ったのだが、成人し小坊のころに比ぶればやや思慮深くなった今思い返してみるに、あの日突っ立っておった人は、たぶん、ゾンビだったのであろうと思う。  何を妄言を抜かすか、ゾンビとは体崩れ人間をむものだ、貴様が見たのはただの変な人であろうが、と、仰られたい向きもあろうし、そんな気持ちも分かるが、まあ今しばしお待ち願いた

  • 完全犯罪の怪奇なる達成……達成? 『アリス・クリードの失踪』 - 1953ColdSummer

    アリス・クリードの失踪 THE DISAPPEARANCE OF ALICE CREED 2011/イギリス PG12 監督・脚:J・ブレイクソン  一般的に「完全犯罪」といえば、完全なる犯罪、すなわち、官憲に捕縛されることをせず、計画に乱れを生ずることをせず、それをすることによって享受される恩恵の一切をこぼすことをせず、かといって遊び心を忘れることをせず、「さらばだ、明智君」などとのたまいながらアドバルーンで空を飛んで逃げていくというような、はは、フィクショナリィな、血の通っていないような、そんな茫洋たる印象論で語られることこそあれど、具体論で論じられることは少ないように思える。だって具体的に言うと、それを実行する人間が出てきて、でも話は具体化されておるので、それは最早「完全犯罪」足り得ず、遅かれ早かれお縄を頂戴、町中を引きずり回された上、タバスコ入りのライフルでいじめられるなど、容易

  • 『ゾンビハーレム』 男と女、生命の尊厳を賭けた最後の闘い! - 1953ColdSummer

    ゾンビハーレム  DOGHOUSE 2009/イギリス  監督:ジェイク・ウエスト  ユダヤの王と祀り上げられた中東の大工の息子、まあ、ジーザスマゾヒストことイエス・キリストさんのことなンですが、この人は、「神の御国では、後のものが先になり、先のものが後になる」などとたいへん意味の分からないことを言ってドヤっとシブメン決めておったそうで、そのあまりのフリーダムっぷりに信者が右往左往、現代に至るまでああだこうだと宗教やっている人たちの間で論争になっておったりして、傍迷惑なことこの上ない。  例えばどこぞの阿呆が影響されて、人気ラーメン屋の行列に割り込み、何しくさっとんじゃ、ちゃんと並ばんか、この餓鬼ゃあ、と一喝されたものの、済ました顔をして、「神の御国では、後のものが先になり、先のものが後になる」とのたまった場合、下手すれば暴行致死殺人事件に発展するなどして、起こさんでもよい揉め事が起きてし

  • 『ゾンビ映画大マガジン』には玉も石も糞も味噌もたくさん載っているよ! - 1953ColdSummer

    別冊映画秘宝 ゾンビ映画大マガジン  編集:伊東美和 出版:洋泉社  『ゾンビ映画大事典』の続編的な内容であり、映画秘宝ムックで一番分厚く、なのにお値段は『ゾンビ映画大事典』の約半分! どうだ、まいったか、この腐れゾンビ野郎! といった具合に、非常にリーズナブルなゾンビ映画ガイド。 『ブレインデッド』や『ショーン・オブ・ザ・デッド』といった新旧の名作から、2002〜2010の年代別に、300作に渡る日リリース作品及び、ええと、名前も聞いたことのないようなクズ面白さが不自由そうな外国の小品までをもを網羅。冒頭に於けるゾンビ座談会から、各種のコラムなど至れり尽くせりの内容。書を一読すれば、酒の席、スピーチの壇上、寿司屋の枡席などに於いて、ゾンビ映画に関する知ったかぶり、じゃなかった、一家言っぷりを発揮することができるであろうと思われる。実際わたしなどは、書を読了した夜から何だか身体が痒

  • ドンキーコングに賭けた青春……青春?『The King of Kong』 - 1953ColdSummer

    The King of Kong  The King of Kong:A Fistful of Quarters 2007/アメリカ <未> 監督:セス・ゴードン  自分のゲーム史を振り返ってみると、まあマリオにドラクエにストⅡといったビッグタイトルから、果てはたけしの挑戦状なんて怪作にまで直撃されており、その時代々々、世相々々が映す児童向けカルチャーに体よく絡め取られておったわけなんですな。ンで、1を聞けば10も20も知りたがるのが餓鬼の好奇心のすごいところで、ドルアーガの塔や源平討魔伝、ギャラガといった、自分が物心つくかつかぬかといった時分のゲームに関してまで耳年増をし、実際にコンシューマ機にてプレイする機会あらば、「ゲームは1日1時間」……? おい高橋ふざけるんじゃねえっ、ゲームは1日1時間以上に決まっているだろうと、どっかと腰を据え、我を忘れてゲームにのめり込んでいたものである。そ

  • ミクロコスモスの不思議な終焉。『DOGTOOTH』 - 1953ColdSummer

    DOGTOOTH (日公開未定) Κυνόδοντας(Kynodontas) 2009/ギリシャ R18+ 監督:ヨルゴス・ランティモス  産まれたときから家の敷地外に1歩も出ることなく、そのまま家の外を知らずに育った、1人の息子と2人の姉妹。  輸入盤で鑑賞。  親子5人で暮らしているギリシャ郊外の邸宅。そこにはハイティーンであろう少年少女3人が、無邪気に駆けり、プールで泳ぎ、飛行機の玩具を取り合い、年齢にしては幼稚過ぎる遊戯に耽っていた。彼らは学校に行くでもなく、友達を呼ぶでもなく、永遠に続くかと思われる「家の中での時間」に身を委ねていた。  家から外出できるのは父親だけ。父親だけが仕事に行き、買い出しをし、「外」を連想させる品物のラベルを剥いでいる。父親と母親は子供たち3人を産まれてから1回も家の敷地外に出したことは無い。そして、自分たちでカセットテープに「外」に関係ある言葉を吹

  • 人は皆、繋がる事ができる……『THE HUMAN CENTIPEDE(ムカデ人間)』としてな! - 1953ColdSummer

    THE HUMAN CENTIPEDE (邦題『ムカデ人間』) THE HUMAN CENTIPEDE (FIRST SEQUENCE) 2011/オランダ・イギリス R15+ 監督:トム・シックス  今ではもう見る影も無いが、わたしが子供の折には、特撮番組で、漫画で、そして映画で登場した、様々な「◯◯人間」というクリーチャーが幼年誌などでたびたび特集され、またインチキくさい豆のたぐいでデッチ上げられ、とてもこわかった記憶がある。その「恐怖! ◯◯人間!」という文字が筆で殴り書きしたような斜体でこれがまたこわく、そして「◯◯人間」の「◯◯」の部分には、やたらおぞましい語句――ナメクジだとかキノコだとか――が当てられており、それら不快なものと人間を合成するという発想、技術、結果に幼少時のわたしは心底ブルっていたのである。夜ひとりでトイレにいけなくなり、しょうがないので窓を開けてそこから飛ば

  • 『SUPER 8/スーパーエイト』という名前の継ぎ目だらけの被造物。 - 1953ColdSummer

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    rino5150
    rino5150 2011/06/28
    "在るのは、借り物のイメージや感動的でない方の「ベタ」である"/でも、エル・ファニングが可愛いという点は譲れない
  • 『スカイライン -征服-』を観たんだけど……そんなことよりも……。 - 1953ColdSummer

    スカイライン -征服- SKYLINE 2011/アメリカ PG12 監督:コリン・ストラウス グレッグ・ストラウス(ザ・ブラザーズ・ストラウス)   映画館に足繁く通っておれば、面白い映画や眠たい映画など、ちょっとした綺羅星のごとき作品群との多種多様な出会いがあるのであって、人によっては、鬼に会うては鬼を斬り、親に会うては親を斬る不退転の覚悟を持ってして、「劇場公開」という一期一会のイベントに臨んでおるのであり、やはり、そうした気迫を背負い、スクリーンにかかる映画を鑑賞したしかる後には万感の思いが胸に到来するものである。今日の晩飯何かなあ、等。  ところで、映画館での出会いとは何も映画作品のみに限定されるものではない。  チケット売り場の人、グッズ売り場の人、もぎりの人、レディースデイなので泣ける邦画観た帰りにシャレオツなカフェバーでカクテルでもキメちゃおうかしらという人、トイレで用を足

    rino5150
    rino5150 2011/06/21
    劇場が満席だと移動もできないから殆ど対処のしようがないんですよね…。
  • 『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』彼らの名はエリック、そしてチャールズ。 - 1953ColdSummer

    X-MEN:ファースト・ジェネレーション X-MEN: FIRST CLASS 2011/アメリカ 監督:マシュー・ヴォーン 製作総指揮:スタン・リー 原案:ブライアン・シンガー   以前、さくらももこが、手が届かない場所に落ちている物を拾おうとするときには最後に念力を試してみる、なんてことを自著に書いてあったのを読んで、くわっ、と蒙を啓かれた気分になり、よしそうしよう今度からわたしもそうしようと、部屋に置いてあるリモコン、孫の手、道端に落ちてある100円玉、水子地蔵に供えてある蜜柑、等々、これらを拾おうとするときには目ェかっ開き充血させ、両の掌(たなごころ)を対象物に向け、てやっ、てややっ、と念力を放つようにしているのだが、それが功を奏し、物理法則をねじ曲げて対象物がふわりと宙に浮いたなんて経験は残念ながら一度も無い。あるときなどは、ぼろっちい身なりをした、だが瞳は阿羅漢が如きこじきの人

  • 混沌が支配する。『アンチクライスト』 - 1953ColdSummer

    アンチクライスト ANTICHRIST 2011/デンマーク・ドイツ・フランス・スウェーデン・イタリア・ポーランド R18+ 監督:ラース・フォン・トリアー  無宗教者、無神論者を気取ったり、悪魔主義に傾倒したりするという行為は中々に矛盾を孕んでいるものだ、というのはいちいち自分が指摘する間でもなく、無宗教者、無神論者を気取ったり、悪魔主義に傾倒したりしている人間自らが一番に自覚しているであろうと思われる。  というのも、砕いて言うと、無宗教や無神論は「在る」ことを前提とされているものを「無い」と言い張る論法のひとつであって、悪魔主義なんかも、裏を返せば神様を信じている証左に他ならず、片方を立てればもう片方も立ってしまう。このパラドキシカルな矛盾が反キリスト者たちの愉しみであり、克つべき主題でもある。  さて、『アンチクライスト』だが、これはその題名とは裏腹に、反キリスト思想を大々的にフィ

    rino5150
    rino5150 2011/05/19
    「安易に自然と母性を結びつけるなというこれまた「アンチクライスト」なのではないのか」
  • 『ブラック・スワン』その狂気は、両腕を漆黒の翼に変えて――。 - 1953ColdSummer

    ブラック・スワン BLACK SWAN 2011/アメリカ R15+ 監督:ダーレン・アロノフスキー 原案・脚:アンドレス・ハインツ 主演:ナタリー・ポートマン  執念、執着というものは何とも厄介なものであって、例えば、仏教などではワガに対する我執を克服することから第一歩が始まる、なんてことも言われるように、みみっちく小銭を皮算用したり、いま歩いてきた道を引き返して、落ちていた100円玉をやっぱり拾ったりすることは、とても卑しい行為とされ、と同時に、たかが100円玉に対するうぬのチンケな執着心を露呈したこととなり、周囲に人が居った場合などは、100円にみみっちく執着するとんだ道化として哂われかねんものなのである。おほっ、今あいつ落ちてる100円拾ったぜ、おほほっ。  だが、じゃあチンケでない執着とは何だ、100円ではなく万券狙えということか、よっしゃ一丁武装強盗でもこましたろか、タラちゃ

  • これは本当に人間が観ていいものなのか。『A Serbian Film』 - 1953ColdSummer

    A Serbian Film (日公開未定) 2010/セルビア R18+ 監督・主演:スルジャン・スパソイエビッチ   「この世には神も仏もないのか! おおジーザス!」といった、たいへん意味の分からない口上にももはや創作物上でしかお目にかかれぬようなご時世ではあるが、まあ結論から言うと、当然のようにこの世には神も仏も居らんのであって、ワインやパンを自分の血肉に見立てさせて信者に喰らわせる変態じみた伴天連の大将の存在なども、それこそ創作物上のものに過ぎんのである。  だが、まぁ、そうと頭で理解はしていても、やはり何らかの超常的な力、大いなる意思に身を委ね、救いを求めたいという気持ちも分からんではない。かくいう自分も給料日前にはよくそうなる。  ……って、それは大宇宙の法則を、都合良く自分の意図する方向へとねじ曲げんがためのワガママであって、普段から信仰の無い者が誰に助けてもらえるのか、ま

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