損失隠し発覚で上場廃止の可能性が強まり、暴落が続くオリンパス株。同社株をすべて手放した国内機関投資家も出る一方で、何者かがまとまった買いを入れている。世界断トツシェアの消化器内視鏡事業を持つオリンパスを狙うのは、日本の同業他社か海外のハゲタカか、それとも…。 9日のオリンパス株は2日連続ストップ安の584円で取引を終了。市場関係者の間で「下値のメド」とみられていた613円を下回り、株価の割安さを示す株価純資産倍率(PBR)は会社の「解散価値」である1倍を割り込んだ。 通常なら値ごろ感からの買いが入る水準だが「財務データに虚偽の疑いが濃厚となったいま、指標は意味がない」(銀行系証券のアナリスト)といい、下げ止まらない恐れもあるという。 すでに大手運用会社の明治安田アセットマネジメントは8日時点で「(オリンパスの)業績等今後の動向が不透明」として運用していたオリンパス株を全株売却した。