2014年11月13日のブックマーク (1件)

  • ジャン=ポール・サルトル

    ジャン=ポール・サルトル Jean-Paul Sartre(1905-1980)仏 1.余計者の原風景  ~『嘔吐』~ (1)余計者の文学 小説『嘔吐』より 主人公 アントワーヌ・ロカンタン (30歳) 独身 「私はひとりで、完全にひとりで暮らしている。決して誰とも話さない。何も受けないし、何も与えない。」 「カフェ・レストランのヴェズリーズから出たときは3時に近かった。だるい全身に私は午後を感じていた。それは私の午後ではない。彼ら10万のブーヴィル市民が共通に過ごそうとしている午後である。」 「しかし結局、今日は彼らの日曜日で、私の日曜日ではなかった。...しかし私にとっては月曜日もなければ日曜日もない。」 このようなロカンタンの孤独は、現代社会の「孤独な群集」(リースマン)が抱く疎外感や無力感ではなく、積極的に社会を拒否することから生じる孤独である。彼には他者と関わろ