食料品から衣料品、日用雑貨、家具、家電まで何でも揃う総合スーパーは「GMS」といわれる。ダイエー、イトーヨーカ堂、ユニー、ジャスコ……、長らく日本の小売業を牽引してきたこれらの大型店は、みな「G(ゼネラル=一般的)」、「M(マーチャンダイジング=商品計画)」、「S(ストア=店)」業態で盛隆を極めた代表格だ。 しかし、いまやGMS事業は各社共通の“負の遺産”。真っ先に売り場の縮小や店舗閉鎖といったリストラ対象に挙げられるほど厄介な存在となった。 旧ジャスコを筆頭に、総合スーパー事業で巨大流通グループの礎を築いたイオンは、現在でも全国に300店以上のGMSを抱えるが、食料品以外は振るわずGMS事業がグループ経営の足を引っ張る構図が続いている。 そのうえ、イオンには2015年1月に完全子会社化したダイエーの再生という難題ものしかかっている。そこでダイエーも含めたGMS事業の一大改革を行っている。