1. 音楽理論は必要か? 序論の始まりとなるこの記事では、まず音楽理論がどんなものであるかの全体像を掴もうと思います。 そもそも、まだ音楽理論というものに対し疑問や疑念を抱いたままここに来たという人もいるはずです。 でも、これは答えの出ない質問です。なぜなら、ひとくちに「音楽理論」といってもその内容は実にさまざまだからです。そこには「ドレミファソラシド」という言葉も含まれるし、オーケストラの編曲法だって含まれる。それらを全部ひとまとめにして「要る?要らない?」と問うのは、そもそもちゃんとした議題になってないわけなのです。 たとえば「数学って必要ですか?」と訊かれても、それが「中学・高校で習う数学の知識」なのか「パーセントや時間の計算なども含めた全ての知識」なのかでは、まるで返答が変わりますよね。 だからこの序論ですることは、そのような漠然とした問いに無理やり答えを出すことではありません。「