大阪地裁で21日から始まる拳銃を使った殺人未遂事件の裁判員裁判で、検察側が殺意の立証に向け、裁判員に拳銃の引き金の重さなどを実感してもらうため、事件で使われたものと同型の拳銃を証拠請求し、地裁が採用していたことが16日、分かった。法廷で裁判員が実弾を抜いた拳銃に触れ、引き金を引く異例の光景が繰り広げられそうだ。 事件は平成21年3月25日夜、大阪市西淀川区の路上で発生。元暴力団幹部、梶原隆志被告(47)が発射した拳銃の実弾1発が知人男性の後頭部に命中し、頭皮部分を貫通して全治約1カ月の重傷を負わせた。検察側は、梶原被告が殺意を持って男性に向けて拳銃を撃ったとみて殺人未遂罪で起訴。拳銃と実弾を所持した銃刀法違反罪などでも起訴した。