現金350万円を抱え、犯人の指示で東京・池袋に向かい、だまされそうになった埼玉県小鹿野町の女性(65)を鉄道会社が車内で見つけ、被害を食い止めていたことがわかった。 小鹿野署によると、12日午後2時半頃から、女性の息子(34)を装った男から「上司から預かっている書類や通帳をなくした。金をできる限り準備してほしい」という電話が数回あり、女性は350万円を用意して池袋に向かった。 同署は同6時6分、女性の親戚から電話で事件を知った。署から女性の携帯電話に電話したが、女性は「だまされていない」と言い張った。 女性が乗った特急は同6時47分に池袋駅に到着するため、車内で女性を保護してもらおうと西武鉄道に連絡した。 電話を受けた西武秩父駅の坂本英之さん(24)は駅長の清田孝一さん(49)に報告し、清田さんが運行司令を通じて特急の車掌である斉藤篤さん(36)に連絡。斉藤さんが車内放送を繰り返して女性に