北京五輪の聖火リレーの出発地を辞退した長野市の善光寺が、リレー当日の26日朝、チベットでの暴動で亡くなった人たちを、民族の違いにかかわらず名前を読み上げて弔う。企画した住職らは「出発地は辞退したが、イデオロギーや宗教を超えて世界平和を願う善光寺の立ち位置は変わらない」と訴える。 県内の市民有志でつくる「チベット問題を考える長野の会」(野池元基代表)と、チベット人の人権問題に取り組む市民団体「SFT日本」(ツェリン・ドルジェ代表)の主催。善光寺などの7人の住職が一緒に企画した。 当日は、国宝の本堂で毎朝ある「お朝事(あさじ)」という法要の中で、「長野の会」が入手した犠牲者名簿を基に住職が名前を読み上げる。騒乱による外国人の犠牲者を善光寺が弔うのは、少なくとも戦後初めてではないかという。 法要はリレー出発直前の午前7〜8時にある。在日チベット人が30〜40人ほど参加する見通しだ。一般市民