マルクス経済学とは何だったのか。今後、何でありうるのか。現代経済学と比較対照しながら、マルクス経済学の現代的意義――所得分配の何が問題であり、どのような改善策があるのかという理論的問い――を平易に解説する。 ●著者紹介 山﨑好裕(やまざき よしひろ) 福岡大学教授(経済学部・大学院経済学研究科)。東京大学大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科修了。『経済学の知恵』『おもしろ経済学史』『経済学オープンセサミ』(いずれもナカニシヤ出版)、他。 序章 マルクス経済学とは何であったのか 1 21世紀の資本論 2 『資本論』と経済学批判 3 搾取をどう考えるか 第1部 マルクス経済学のミクロ理論 第1章 搾取と利潤 1-1 小麦だけの経済 1-2 マルクスの基本定理 1-3 たくさんの品物のある経済 1-4 たくさんの品物のある経済でのマルクスの基本定理 第2章 搾取と階級 2-1 資産のある