タグ

ブックマーク / tonaruhito-kobo.com (2)

  • ミステリーから世界を読む│「隣る人」工房

    ミステリー評論家でもある稲塚由美子(「隣る人」工房)が厳選した世界で出版されているミステリー小説書評。 ある事件が起こる。その事件の背景には、登場人物たちが生きる社会状況や歴史が色濃く反映している。ミステリーを通して、わたしたちがいま生きる社会(世界)を読み解いていく。 2024年4月13日 『厳冬之棺≪げんとうのひつぎ≫』(中国・日中国発、「密室の王」と称される短編ミステリー作家・孫沁(スンチン)文(スンチンウェン)の長編デビュー作である書は、凝りに凝った「密室トリック」格謎解き小説だった。しかも、横溝(よこみぞ)正史(よこみぞせいし)(せいし)ばりの、田舎の因習に満ちた一族の物語が背景にあり、非常に心惹かれる…

    ミステリーから世界を読む│「隣る人」工房
  • 『最後の巡礼者』(ノルウェー)

    ノルウェー発、第二次世界大戦で中立を宣言しながら、実質ナチスに占領されていたノルウェーを駆け抜けた女性スパイを描いた歴史大河ミステリー。作者は現役のノルウェー防衛相上級顧問で、書がデビュー作ながら、ガラスの鍵賞など北欧ミステリー賞で三冠を成し遂げている。 2003年6月、戦時下でのレジスタンス組織<ミーロルグ>の闘士として有名なクローグが、惨殺死体で発見された。全身をめった刺しにされ、目もえぐられていた。駆けつけたオスロ警察のバーグマン刑事は、あまりの惨状から怨恨の線を探り、クローグの過去を追っていく。 その前月、オスロ郊外ノールマルカの森で、3体の白骨死体が発見されていた。バーグマン刑事は、戦時中の失踪人届の資料をたぐり、親ナチの実業家ランデの幼い娘と、彼の婚約者で親ナチの国民党員アグネスと、メイドであると結論づける。2つの事件は繋がっている? 白骨となって発見された彼女らの殺害にクロ

    『最後の巡礼者』(ノルウェー)
  • 1